こんにちは、猫さんと暮らす40代の共働き夫婦の皆さん、偶然この記事に行き当たった皆さん、猫さんとの暮らしを快適にしたい40~50代夫婦のための愛猫ライフアドバイザー・もふネコあいこです。
今日はちょっと心が痛むかもしれないけれど、目をそらしてはいけない「ペットの殺処分」の現実についてお話しさせてください。
愛する猫さんと暮らしている私たちにとって、ペットは「家族」ですよね?
だからこそ、この現実を知って、考えるきっかけにしてほしいのです。
長崎県で今も続く、ペットの殺処分の現実
「ペットは家族」
そう感じている方が増えた一方で、保健所などに持ち込まれる犬や猫の命が、毎日奪われていることをご存知ですか?
環境省のデータによると、2022年度に日本全国で殺処分された犬、猫は2,434頭。
このうち、長崎県だけで215頭が殺処分されています。
なんと、殺処分率は39.7%。これは全国でもワーストクラスです。
数字だけじゃない。ひとつひとつの命がそこにある
数字を見て「ふーん」と思ってしまいがちですが、ひとつひとつの命に、それぞれ「名前」や「性格」があるんですよね。
きっとその子たちにも、誰かの「うちの子になって幸せになる未来」があったはずなんです。
なぜ殺処分は起こるのか?
1. 飼い主の無責任な放棄
「引っ越しで飼えなくなった」「思っていたより大変だった」
そうして簡単に手放される命があること、想像できますか?
2. 繁殖のコントロール不足
避妊・去勢手術をせずに飼うことで、あっという間に数が増えてしまうことも。
結果として「行き場のない命」が増えてしまいます。
3. 保護体制や施設のキャパオーバー
保健所や動物愛護団体が、すべての子を保護しきれない。
特に長崎県では保護団体や支援施設が少なく、限られたスペースと人手の中で、苦渋の決断がされているのです。
【都道府県別比較】なぜ長崎県の殺処分が多いのか?
以下は2022年度の都道府県別の犬、猫の殺処分数(※一部抜粋)です。
都道府県 | 殺処分数 | 殺処分率 |
---|---|---|
徳島県 | 248頭 | 32.5% |
香川県 | 238頭 | 23.7% |
長崎県 | 215頭 | 39.7% |
愛媛県 | 172頭 | 48.0% |
愛知県 | 154頭 | 17.6% |
静岡県 | 0頭 | 0.0% |
こうして見ると、長崎県の数字がどれほど深刻かがわかりますよね。
長崎県で殺処分が多い背景には、以下のような理由があります。
- ペットの正しい飼育知識や啓発活動がまだまだ足りない
- 保健所・保護団体の支援体制が他県と比べて弱い
- 里親制度が十分に活用されていない
私たちにできること。大切なのは「知ること」「行動すること」
1. ペットを捨てない。それだけで命が救われる
どんなに忙しくても、最期まで一緒にいられる覚悟を持ってペットを迎えることが基本です。
2. 避妊・去勢手術をきちんと受けさせる
愛猫・愛犬を不幸にしないための第一歩は、繁殖の管理です。
「可哀そう」と思うかもしれませんが、それ以上に無責任な繁殖の方がずっと悲しい結果になります。
3. 「保護犬・保護猫」という選択肢を広げよう
新しくペットを迎えるとき、ペットショップだけが選択肢ではありません。
保健所や保護団体にいる子たちは、家族を探しているのです。
「命をお金で買う」のではなく、「命をつなぐ」選択を考えてみませんか?
ペットを飼う前に考えたい7つのこと
- 経済的な負担:医療費、フード、ケア用品……想像以上にお金がかかります。
- 時間の制限:毎日のお世話、遊び、病院の時間も必要です。
- 自由の減少:旅行や外出が簡単ではなくなります。
- 掃除の負担:抜け毛、トイレ、傷など…家の中は確実に変わります。
- 健康リスク:アレルギー、感染症、ケガなどの可能性も。
- 別れの辛さ:10年、15年後、必ず「さよなら」を迎える日が来ます。
- 生涯責任:最後まで面倒を見きれるか?本当に向き合えているか?
これは「動物嫌い」の人のせいじゃない
ある保健所の職員さんが、こんなことを言っていました。
「今、ここにいる子たちは、みんな“ペットが好き”な人たちに飼われていた子なんですよ」
そう、問題を引き起こしているのは、私たち“ペットが好きな人たち”自身なのかもしれません。
最後に:命の選別を止めるのは、私たち一人ひとりの行動
長崎県で今も毎日のように続いている、ペットの殺処分。
数字を知ると胸が痛くなりますが、それと同時に「何かできることはないか」と考えることが、第一歩です。
私たちにできることは決して大きなことではありません。
でも、小さな意識の変化や行動が、未来の命を救うことにつながります。
- SNSで保護活動をシェアする
- 保護団体に少額でも寄付する
- 友人に避妊手術の大切さを伝える
- そして何より、自分のペットを最期まで大切にする
「誰かがやってくれる」ではなく、「私が少しやってみようかな」
そう思えたあなたのその気持ちが、きっと社会を変える力になります。どうか、1匹でも幸せになれますように。
🐾全国・長崎の保護犬猫たちを応援したい方へ
もしあなたが「何かしたい」と思ってくださったなら、信頼できる保護団体の活動をぜひ覗いてみてください。小さな支援でも、大きな命を救う力になります。